相本リレーション ―本との関わり

私にとって人生のパートナー、相方のような本たち。その本と何かの、何らかの関連をもとに記事を書いています。

角川文庫 夏のフェア 名作大漁、書店繁盛、読書三昧。 読破チャレンジ! 現状報告⑨

もう8月。そしてもうすぐお盆ですね。

 

29. ユージニア (角川文庫)

ユージニア (角川文庫)

ユージニア (角川文庫)

久しぶりに読んだミステリ。

途中、関係者からの証言がどんどん集まり、

ひとつ何かがわかったと思っても結局つかみきれない。

 

一番最初から、なんとなく背筋がぞっとする雰囲気です。

最後については、いろいろと感想があるようですが、

私は好きではありませんでした。

ただ、終わりがよくなければその本がよくないわけではない。

途中、物語の芯の部分は、とても面白かったです。

 

 

30. 紙婚式 (角川文庫) 山本文緒

私は、上記のユージニアよりももっと、この恋愛本がホラーだと感じました。

若い夫婦。感覚としてはカップルですが、夫婦です。

 

お互いうまく心が通じなくて、みたいなかわいい話ではない。

ごたごたがあったけど、最後にはお互い思い合っていることがわかり、でもない。

救いようのない、ラストが多い。

 

ちょっとした浮気どころではない、もっとえぐい話。

こんなかわいい表紙でこんな気持ちの悪い短編が読めると思いませんでした。

すごくほめています。これはおすすめです。

 

 

31. 新訳 少女ポリアンナ (角川文庫) 

エレナー・ポーター作、木村由利子訳

嬉しい探しゲームを町に広げる話。

なんというか、あらすじを書くのも億劫になるくらい、明るい話です。

 

本当に、くもりのない明るさ。

ほんのすこし落ち込むときも、屈託のない落ち込み。

毎日複雑だなと仕事をしていて思ったら、この本だと思います。

 

 

32. 数学物語 (角川ソフィア文庫) 矢野健太郎

動物の数の認知から、アラビア数字前の数の表し方。

そして数学の大家の発見とエピソード。

 

とてもシンプルな構成で、読みやすい。

ただ、あまり新しい話や知らなかった情報はないなと思ったら、

それもそのはず。

昭和三十六年に初版です。 

 

こういった数学の気軽に読めるエピソード集はたくさんありますが、

この本はそのはしりだったのではないでしょうか。

十分に平成二十五年でも楽しめます。

 

 

最近は夏の文庫フェアもそうですが、

小学校の課題図書がたくさん並んでいます。

児童書も好きなので、夏は読書の季節です。