相本リレーション ―本との関わり

私にとって人生のパートナー、相方のような本たち。その本と何かの、何らかの関連をもとに記事を書いています。

角川文庫 夏のフェア 名作大漁、書店繁盛、読書三昧。 読破チャレンジ! 現状報告⑧

最近その他の本も読むことが多く、それほど進んでいませんが。

それでも、ふと読んだ本にこのフェアで出ていた本が出てきたり、

このフェアで知った作家さんのことが書いてあったりします。

 

本は、そういう繋がりを見つけた瞬間がすごく楽しいですよね。

 

 

25.マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)

マイナス50℃の世界 (角川ソフィア文庫)

米原万里が子ども向けに、シベリアでの生活を書いた本。

山本皓一の写真もたくさんあり、とても綺麗な本。

 

信じられますか、マイナス50度の世界に、住むこと。

人もそうですし、ヤクート馬などの動物、あと魚もいます。

魚はつりあげて10秒で凍るそう。

水中は、水が凍っていないということでマイナスではないので、暖かいのですね。

 

小学生新聞で挿絵がつけられる機会があって、

その、日本人のイメージする寒い地域と実際の違いにあわてたそう。

たとえば、地面は凍っているけど、全く滑らない。

水気がないので、雪は雪だまにならない。つららもない。

 

読んでみないと、知らなかった世界がいっぱいあることに気づきました。

 

 

26.オール1の落ちこぼれ、教師になる (角川文庫)

 大学時代、教育に興味があり、教員免許も保険になるだろうと

教育学を一通り勉強しました。専門は理系で情報学ですが。

 

で、情報学よりも教育学はとても興味深かったのですが、

ひとつ、格差の再生産という問題がある。

親の学歴、年収を子どもは引き継ぎやすい。

 

いろいろあるので完結にいうと誤解が生まれる可能性もありますが、

学歴、年収が低い親に生まれると、子どもは自己肯定をあまりできず、

がんばればできる、という価値観を持ちにくいのです。なので勉強できない。

 

私はそれをある程度、絶対のものとして考えていたのですが、

特殊な例だとはいえますが、

この人みたいに本当に小さなきっかけでやり直せる人がいる。

 

100パーセントはないから、人の可能性を決め付けすぎてはいけない。

でも、可能性を過大評価してはいけない、というのもまだありますが。

 

 

27.怖い絵 死と乙女篇 (角川文庫)

表紙を見てもらったらわかります。怖い。

 

他にもケンタウロスの殺し合いの絵やメデューサなど、

明らかに怖い絵もありますが、

一見綺麗な絵でも、背景がわかると怖い絵もたくさん紹介されています。

 

はじめ、ヨーロッパの歴史から入るので少し読みずらいかもしれませんが、

後になるほど読みやすく、どの絵もよい絵でした。

怖い絵 泣く女篇 (角川文庫)も買ってしまいました。

 

 

28.零戦 その誕生と栄光の記録 (角川文庫)

今映画でやっているジブリのベースになった本です。堀越二郎

これと、あとはタイトルにもなっている

風立ちぬ・美しい村・麦藁帽子 (角川文庫)ですね。堀辰雄

 

飛行機にあまり興味もなく、戦争ものは少し腰がひけるという私ですが、

読み物として論理立っていて、でも展開はドラマチックで。

戦争で使われた、しかも神風アタックに使われた戦闘機なのに、

開発自体はこれほど純粋なものだとは思いませんでした。

 

ずっと昔の戦闘機とはいえ複雑な仕組みであろうに、

こうやって人の頭で、手で、作られているんだという実感が、うらやましい。

私事ですが、私は自分の内容が未だにブラックボックスです。

  

 

さて、どの本もとてもお勧めです。

もう児童生徒学生は夏休みですね。

たくさんの人に、よい本との出会いがありますように。